このサイトは中小企業診断士試験の受験生、または受験を検討している方向けのサイトです。複数の中小企業診断士が運営してます!
中小企業診断士とは?
中小企業診断士は、中小企業の経営課題に対応するための診断・助言を行う専門家です。
「中小企業支援法」第11条に基づき、経済産業大臣が登録される法律上の国家資格で、国が認めた唯一の経営コンサルタント資格です。
経営全般について学ぶため、MBAを取得するか、中小企業診断士を取得するか迷うなど、ビジネスパーソンにとても人気のある資格です。
中小企業診断士は、企業の成長戦略策定やその実行のためのアドバイスが主な業務です。
また、全国各地にある商工会議所との関係も深く中小企業と行政・金融機関等を繋ぐパイプ役、専門的知識を活用しての中小企業施策の適切な活用支援等幅広い活動が求められています。
なお、MBAと中小企業診断士の違いについてよくわからない方は、「MBAと中小企業診断士の違い」をご覧いただくと理解が深まります。
中小企業診断士の難易度
中小企業診断士の合格率
1次試験の合格率:20%前後
2次試験の合格率:20%弱
1次試験の合格率
年度により多少のバラツキはありますが、1次試験の合格率20%前後を推移しています。
絶対評価の試験ですが、年度による難易度の違いや1次試験合格者数を鑑みて、得点調整や合格基準の調整が行われます。
2次試験の合格率
年度により多少のバラツキはありますが、2次試験の合格率20%弱を推移しています。
表向きは絶対評価の試験にみえますが、実態としては相対評価をされていると考えられています。
合格までの勉強時間
1次試験の勉強:1,000時間
2次試験の勉強:500時間
中小企業診断士試験に合格するには、1,200時間~1,500時間もの勉強が必要といわれています。
元々の知識量、学習方法、理解力などによって合格するまでに必要な勉強時間は異なるので、あくまでも目安の勉強時間です。
税理士、行政書士、社労士などの資格を持っている方、あるいは簿記2級、応用情報技術者などを保持している方は、もう少し短時間で合格できます。
中小企業診断士試験の難易度や、独学については以下の記事で詳しく紹介しています。
詳細 中小企業診断士の難易度
独学で合格できるかどうか
1次試験は独学でも合格できる (簡単ではない)
2次試験は独学での合格は難しい (無理ではない)
中小企業診断士試験は独学でも合格できますが、独学はかなり大変です。
1次試験については、独学でも十分合格を目指せます。暗記が中心で試験形式がマークシート、答えが明確だからです。
一方、2次試験は論述式の筆記試験で適当に解答することができません。その上、模範解答が公表されず答えが不明確なため試験対策をしにくいのです。
中小企業診断士の独学に関しては、以下の記事で詳しく紹介しています。
独学する場合、書店等で販売されている市販教材を購入する必要があります。「独学におすすめのテキスト」や「独学におすすめの参考書」も参考にしてください。
中小企業診断士の年収
平均年収は700~800万円が目安です。
中小企業診断協会が2015年11月に実施した調査結果では、中小企業診断士の3分の1以上が年間売上1000万円を超えています。
中小企業診断士には独占業務がないため、資格を取得しても食えないといわれたりしていますが、実態は違います。
年収1,000万円超の方はたくさんいますし、中には年収2,000万円・年収3,000万円を超える方もいます。中小企業診断士の年収については以下の記事で詳しく紹介しています。
中小企業診断士の仕事
中小企業支援法では、中小企業者がその経営資源に関し適切な経営の診断及び経営に関する助言とされています。
現状分析を踏まえた企業の成長戦略のアドバイスが主な業務ですが、その知識と能力を活かして幅広く活躍することができます。
中小企業診断士の仕事のやりがいについては、以下の記事で詳しく紹介しています。
公的機関からの紹介は小規模企業が多いのですが、もちろん中企業、大企業と取引することも可能です
中小企業診断士の試験概要
中小企業診断士になる方法はいくつかありますが、一般的には1次試験→2次試験(筆記)→2次試験(口述)→実務補習を経て、登録することができます。
そのほかには、1次試験に合格した後、養成課程を経て登録するルートもあります。養成課程に進む方はごく一部の方です。
試験日
1次試験:毎年8月に2日間
2次試験(筆記):毎年10月に1日間
2次試験(口述):毎年12月に1日間
例年同じ時期に実施されますが、平成32年度は東京オリンピック開催時期と重なるため日程が調整されることが公表されています。
受験申込み等の正式情報も掲載されますので、必ず中小企業診断協会のホームページを確認するようにしましょう。
1次試験の概要
中小企業診断士としての必要な学識を有しているかどうか判定することを目的とし、企業経営に関する以下の7科目について筆記試験(多肢選択式)が実施されます。
年度によってばらつきはありますが、1次試験の合格率は例年20%前後です。1次試験の概要や、各科目の勉強方法やコツについては、以下のページで紹介しています。
2次試験の概要
中小企業診断士としての必要な応用能力を有するかどうかを判定することを目的とし、以下4分野の事例問題(ケーススタディ)を用いて診断・助言に関する能力に関する筆記試験及び口述試験が実施されます。
1次試験のマークシート式の試験から大きく変わり、2次試験は論述式の記述試験となり難易度が非常に高くなります。
年度によってばらつきはありますが、2次試験の合格率は例年20%弱です。2次試験の概要や、各科目の勉強方法やコツについては、以下のページで紹介しています。
なお、2次試験ルートではなく、1次試験合格後に養成課程に進むことを検討している方は、「中小企業診断士の養成課程」をご覧ください。
過去問の入手方法
中小企業診断協会のHPでダウンロードできます
中小企業診断士試験は指定試験機関である一般社団法人中小企業診断協会が実施しています。したがって、過去問についても中小企業診断協会のホームページに掲載されているためPDFをダウンロードすることができます。
1次試験は過去問と正答、2次試験は過去問のみです。双方ともに解答解説はついていません。受験勉強するときは市販の過去問を使ったり、受講している資格予備校の過去問解説を使いましょう。
中小企業診断士試験に合格すると、15日間の実務補習を経て書類をまとめ、経済産業大臣宛の中小企業診断士登録申請書を中小企業庁に提出すると、晴れて中小企業診断士に登録されます。
国が認めた唯一の経営コンサルタント資格保持者となります
代表的な資格予備校
中小企業診断士講座でもっとも有名な資格予備校は「資格の学校TAC」です。そのほか、2次試験対策専門のMMCやAASなども有名です。
また近年は、スタディング(旧:通勤講座)や診断士ゼミナールなど、市販教材を買って独学で試験勉強するのと同等の費用で受講できる通信講座もあります。
中小企業診断士は、働きながら独学で合格を目指すことのできる資格難易度ですが、効率よく勉強したいのであれば、資格学校を利用するのも一つの手段です。
中小企業診断士の人気・注目度
2016年1月12日付けの日本経済新聞で、ビジネスパーソンを対象とした「新たに取得したい資格」として中小企業診断士が1位となりました。
会社経営に必要な知識を体系的に学べるため、ビジネスパーソンに人気のある資格です。
1位 | 中小企業診断士 | 16% |
---|---|---|
2位 | TOEICテスト(Cレベル、470〜730点未満) | 15.4% |
3位 | TOEICテスト(Bレベル、730〜860点未満) | 14.8% |
4位 | TOEFLテスト | 14.0% |
5位 | 宅地建物取引士 | 12.5% |
6位 | 日商簿記検定2級 | 5.3% |
7位 | 日商簿記検定3級 | 5.2% |
8位 | TOEICテスト(Aレベル、860点以上) | 4.9% |
9位 | TOEICテスト(Dレベル以下、470点未満) | 4.5% |
10位 | ビジネス実務法務検定準1級、2級 | 4.4% |
出典:取得したいビジネス資格ランキング10 ・日本経済新聞(2016年1月12日)