科目合格制度とは

中小企業診断士の科目合格制度

中小企業診断士1次試験には「科目合格制度」があります。

 

受験した科目のうち、60%の得点をとると、翌年と翌々年の受験を免除することができます。

 

科目合格制度のルールは少し複雑なので、具体例を挙げながら紹介します。

 

中小企業診断士1次試験の科目合格制度

 

最も一般的な科目免除

1年目に7科目の受験をし、総得点418点で惜しくも1次試験不合格だったケースで紹介します。

 

1年目2年目3年目
経済学74科目免除
財務会計5260
企業経営5054
運営管理60科目免除
経営法務5270
経営情報68科目免除
中小政策62科目免除
総合点418184
平均点59.761.3
合否判定不合格合格

 

上記のケースでは、1年目は1次試験不合格となりますが、60点以上の科目は科目合格となり、受験年を含め3年間、受験を免除することができます。

 

2年目は残りの3科目を受検し、100点満点×3科目×60%=180点以上得点すると1次試験合格となり、2次試験を受験する権利を得ることができます。

 

上記の例では、総得点184点で40点未満の科目がないため、晴れて1次試験合格となります。

 

 

科目免除を使って3年かけて合格する方法

2年目の残りの3科目を受検したが、総得点174点となり1次試験不合格だったケースで紹介します。

 

1年目2年目3年目
経済学74科目免除科目免除
財務会計5260科目免除
企業経営504462
運営管理60科目免除科目免除
経営法務5270科目免除
経営情報68科目免除科目免除
中小政策62科目免除科目免除
総合点41817462
平均点59.75862
合否判定不合格不合格合格

 

上記のケースでは、2年目も1次試験不合格となります。しかし、運営管理と経営法務は科目合格となり、翌年は企業経営理論のみの受験に絞ることができます。

 

3年目は6科目免除し、1科目だけを受検し、60点を超えたため、晴れて1次試験は合格となります。これが科目合格制度です。

 

なお、1次試験に合格すると科目合格はリセットされます。

 

1次試験に合格すると、その年と翌年、2次試験を受験することができます

 

 

得意な科目だけは免除しない方法

科目合格を果たすと、次回以降必ず科目免除をしなければならないというわけではありません。たとえば、ITに強く「経営情報システム」が得意な受験生のケースで説明します。

 

1年目2年目3年目
経済学74科目免除
財務会計5260
企業経営5044
運営管理60科目免除
経営法務5270
経営情報6880
中小政策62科目免除
総合点418256
平均点59.764
合否判定不合格合格

 

1年目に経営情報システムで68点取っているので科目合格しているため、科目免除をすることができます。

 

しかし、「経営情報システム」が得意なので、意図的に科目免除をつかわず、総得点に加点する受験戦略を取ることができます。

 

2年目は4科目を受検し100点満点×4科目×60%=240点以上得点すると1次試験合格となるので、苦手科目の点数を補填し、1次試験を目指すというものです。

 

得意な科目だけは免除しないで、総得点60%を狙う方法は、かなり多くの受験生がしています

 

 

科目合格制度の使われ方

得意科目は科目免除せず得点源にする

中小企業診断士に興味を持ち、試験制度について調べている時は「科目合格制度」は使える制度だと思うことでしょう。しかし実際は違います。

 

見方を変えると、苦手科目だけ残ることになります。確かに科目を絞って試験勉強できるため、1次試験の合格が近づくように見えます。でも苦手科目の克服には時間がかかるのです。

 

そこで多くの受験生は、得意科目については科目免除を申請せず、翌年も受験するという受験戦略を取るケースが多いのです。

 

 

科目免除を使わず7科目受験する

同一科目でも年度によって難易度が大きく変わる点には注意が必要です。中小企業診断士の1次試験は、毎年1科目~2科目は難化する傾向があるので注意が必要です。

 

中には、得点源科目にするために科目免除を使わず受験した年に想像以上に難化し、逆に他の科目を引きずる結果を招いたというケースもあります。

 

中小企業診断士の1次試験において、得意不得意に関係なく一度合格した科目は何度受験しても高い確率で60点以上得点できるようになります。

 

こうした理由から、科目免除を使わず毎年7科目受験した方が難化リスクを分散できて1次試験に合格しやすいと考える受験生も実は多くいますよ。