中小企業診断士の将来性

中小企業診断士の将来性。AI時代でも生き残る

ゆみ

 

中小企業診断士の将来性ってどうなのかな?AI(人工知能)が発展で仕事がなくなる、なくならないとか


 

かず

 

前に、日本経済新聞にも載ってたよね。中小企業診断士の将来性は良いよ


 

将来のために、難関国家資格を取っておこうと考え、何の資格を取ろうか迷っている方も多いことでしょう。結論からいうと、中小企業診断士の将来性は明るいのでおススメです。

 

「独占業務がない。」「取って食えない資格。」と揶揄されたりしますが、国家資格の中で、AI(人工知能)の代替可能性が極めて低いとされています。

 

本記事では、「中小企業診断士の将来性」についてまとめてみたいと思います。

 

AIの進展で中小企業診断士の仕事でなくなるものと生き残るもの

 

2013年、オックスフォード大学のオズボーン准教授とフレイ博士が発表した「雇用の未来」という論文で「このまま人工知能が進化すれば自動化される可能性が70%を超える仕事は47%」と発表しました。

 

このセンセーショナルな内容によって、中小企業診断士等の士業についても、「自分の仕事がAIに置き換えられるのではないか」と考えられる方も少なくないようです。

 

かず

 

結論から言っておきましょう。AI(人工知能)の代替可能性が極めて低いと言われています。以下が、2017年の日経新聞に掲載された表です。


 

AIによる代替の可能性、中小企業診断士は低い

 

上記の切り抜きは、2017年に日経新聞に掲載されたものです。

 

ゆみ

 

中小企業診断士の将来性が抜群によさそう


 

AIによる代替可能性が低く将来性は十分あるとはいえ、技術の発展にって自動化が進みますので、中小企業診断士の仕事も一部はAIに置き換えられてしまうと考えています。

 

ということで、本記事ではAIの概要、なくなる仕事、生き残る仕事をかんたんに紹介した後に、将来的に生き残る(求められる)中小企業診断士についてまとめます。

 

 

AI流行の背景との技術の概要

ゆみ

 

AI(人工知能)の動向について、少しだけ紹介します。意味が分からない方は読み飛ばしてください。


 

AI(人工知能)が大きく注目されたのは、3回あるとされています。その中でも昨今、AIブームを巻き起こしたのは、「Googleの猫」などで有名なAIの画像処理技術の向上です。

 

この画像処理技術の向上には、ニューラルネットワークを利用したディープラーニング(深層学習)という技術などが密接にかかわっています。

 

平たく言ってしまえば、画像処理技術の向上により「コンピュータが人間の脳のような機能を発揮した」という点が革新的です。

 

この結果、産業用ロボットなどの分野でこれまで、できなかったような速さ・制度での処理が可能となりました。

 

また、ディープラーニングという技術では、大量のデータの処理に加え、コンピュータに与えることが望ましいとされていた特徴点というパラメータを与える必要はありません。

 

これまでの人間では理解できなかったような観点も含めた膨大なデータの分析からの回答が可能となりました。

 

 

AI(人工知能)が発展で、なくなる仕事

先述した「雇用の未来」では、銀行の融資担当者、レジ係、ホテルの受付係などといった、これまで人間が行われなければならいと考えられていた「作業」については、ロボットによる代替が可能であると結論付けています。

 

例えば、日本においても、ある回転ずしチェーンでは受付にロボットを導入している企業もあり、クラウド会計ソフトで自動仕分けを行っている企業など、様々な業務でロボットへの置き換えは始まっています。

 

 

AI(人工知能)が発展しても、生き残る仕事

一方で、芸術等のクリエイティブな作業は、必ずしも過去のデータから回答が求められるものではなく、ロボットが苦手とする分野であるといわれています。

 

また、スポーツやカウンセラー等の人間が行うことに意味があるといえる職業については、ロボットの代替が利かないといわれています。

 

たく

 

コンサルティングも人間が行うことに意味がありますよね。だからこそ、中小企業診断士の業務はAIによる代替可能性が低いのです


 

 

将来、AIが普及する中で診断士として生き残る方法

野村総研の調査によって、芸術や哲学、人文学というような抽象的概念を扱うものや、説得や相手の感情を読み取るというようないわゆる社会行為としてのコミュニケーションは、AIによる代替可能性が低いと発表されています。

 

経営コンサルタントである中小企業診断士が行うような仕事ももなくならない仕事として挙げられています。

 

ただし、中小企業診断士の仕事と言っても幅が広く、中にはAIが得意とする分野もあり、将来的に代替される作業もあります。

 

ゆみ

 

ですので、ここではマネージャの基本スキルといわれる3つのスキルを例に、どのような中小企業診断士が将来性が高いのか紹介しようと思います。


 

ハーバード大学のロバート・カッツは、マネージャに求められる能力として、

 

マネージャに求められる3つのスキル
  1. テクニカル・スキル(業務遂行能力)
  2. ヒューマン・スキル(対人関係能力)
  3. コンセプチュアル・スキル(概念化能力)

 

を提唱しています。これらをAIの能力をベースに考えるとそれぞれ以下のように整理できます。

 

 

① AIに置き換えられないテクニカルスキルを磨く

テクニカルスキルは職務遂行能力とも言われ、その職務を遂行する上で必要となる専門的な知識や、業務処理能力を指します。

 

ところが、知識や業務処理といった領域は、大量のデータの処理が得意なAIに置き換えられやすい領域なのです。

 

しかし、こうしたテクニカルスキルにおいてもAIでは置き換えが利かない部分は少なからず存在します。

 

当然、業務効率化のための手法や分析手腕・知識の幅広さはAIが行った方が効果的な部分が多くなります。

 

かつてマーケティング系のコンサルタントが行っていた顧客分析に関するグラフ作成等の業務については、すでにソフトウェアに搭載されるAI等に置き換えられていることも少なくありません。

 

しかし、目まぐるしく環境が変化する中で、突発的かつ複合的に問題が発生する経営課題はAIでは対処しにくいのです。

 

かず

 

クライアントの意向もありますからね。計算結果でドライに決断することはできないことも多々あります。


 

優先順位をつけ、実現可能な体制・工数でその問題を解決する、といった問題解決のための技術は進展しても、クライアントの意向、人情的な選択、忖度といった人間らしさが必要な部分はAIによる代替可能性が低いのです。

 

こうした部分を磨いていきさえすればテクニカルスキル(業務遂行能力)の面でもAIに負けず生き残ることができます。

 

 

② 人を動かすことができる診断士になる

ヒューマンスキルとは、職務を遂行する上で他者との良好な関係を築くための対人関係能力です。

 

対人関係能力は、相手からの信頼が大きく影響するため、相手方がロボットを嫌いであればクライアントとAIの対人関係は築くことができません。

 

つまり、対人関係能力はロボットやAIでは担うことができない能力であるため、当面の間は人間が行うことになる仕事です。

 

中小企業診断士の仕事においても、社長と信頼関係を築く、相談を聞く、社員を説得する、といった際に必ず求められるスキルです。

 

このヒューマンスキル(対人関係能力)を磨くことは、AIやロボットに置き換えられない診断士になるためにも必須のスキルであるともいえます。

 

たく

 

具体的にどうやって、人をひきつけ・動かす能力を磨くかが難しいのですけどね。まずは意識することが大切ですね。


 

③ 顧客の要望に合わせた概念化ができる診断士になる

コンセプチュアルスキルは物事の本質を捉える概念化能力です。AIにも抽象化そのものは可能ですが、AIはその技術上、抽象化の過程を説明することが苦手です。

 

また、クライアントのニーズに合った抽象化の方法は、また別の変数であり、コンサルタントはこうした部分についてクライアントの反応を見ながら抽象化を進めることができますが、AIにはそれができません。

 

加えて、AIは過去のデータを分析することを得意としますが、いわゆる「突拍子もないアイデア」など過去の延長線上・データ上合理的でない提案を得意とはしません。

 

例えば、決算データを分析した場合、コンビニの商品の中で利益率の低い文房具等の商品を置くことは合理的であるとは言えません。

 

ですが、それではコンビニの「24時間空いていて、いつでも生活雑貨が入手できる」という価値が提供できないことになってしまします。

 

こうした、店舗のブランドイメージを構築するための販売戦略といった抽象度の高い議論はAIの苦手とするところです。

 

将来的にAIに代替される可能性はありますが、普及するまでにはかなりの時間がかかります。

 

従って、コンセプチュアル・スキル(概念化能力)の高い診断士は、当分の間はAIに仕事を奪われることはないといえます。

 

ゆみ

 

こういう高度なところまで、AIに代替される前に、消滅する職業がたくさんありそうですね。


 

 

中小企業診断士の資格は将来有望!

中小企業診断士の難易度はそこそこ高いのですが、働きながらでも独学でも資格取得を目指せる難易度です。

 

合格までに1000時間以上の勉強は必要になるので試験勉強は大変ですが、

 

  1. 昇進・昇格で有利になる
  2. 就職・転職で有利になる
  3. 独立開業や副業で稼げる

 

といったように、中小企業診断士の資格を取得すると将来の選択が広がります。

 

また、

 

でも紹介したように、中小企業診断士のニーズは全国にたくさんあります。AIによる代替可能性も低いとされており将来性もあるので取得して置いて損することはありません。

 

 

試験勉強中から、「中小企業診断士目指してよかったなー」となりますので、ぜひ受験を検討している方は、夢と希望をもって勉強してみてください。