2次試験対策/事例4の勉強方法(財務・会計)

中小企業診断士2次試験対策/事例4の勉強方法(財務・会計)

2次試験の「事例4」の独学での勉強法について解説します。

 

財務・会計に関する問題のため、実際に電卓を使って計算する問題が出題されます。他の事例は直前に詰め込もうと勉強しても、あまり結果は変わりませんが、事例4だけは直前に計算問題を復習することが効果的です。

 

この記事では、中小企業診断士2次試験の事例4の解き方のコツと勉強方法について紹介します。

 

事例4(財務・会計)とは

事例Ⅳは、財務・会計を中心とした経営分析・経営課題解決に関する事例です。

 

たとえば、競争が激化し収益性が低下する中、今後の注力すべき事業について社長が迷っている。こんな時、財務・会計の視点から分析・診断し、適切な事業方針はなにか...などが問われます。

 

事例Ⅰ~Ⅲの問題文と少し異なり、2年分の貸借対照表(B/S)や損益計算書(P/L)や、競合企業の財務諸表があります。

 

与えられた事例文や財務諸表から、電卓で経営指標を計算し収益性低下の要因を分析したり、投資対効果を算出します。

 

 

事例4では何を問われるのか?

事例4は「財務・会計」に関する問題です。与件の中に財務諸表が含まれており、財務面から事例企業を分析していきます。与件の文章より、財務諸表をどう分析するかが重要になってきます。

 

設問例

下記のように、財務・会計について基本的理解力や分析力、クライアントの課題発見力や、中小企業診断士としての助言能力を問われます。

 

D社と同業他社のそれぞれの当年度の財務諸表を用いて経営分析を行い比較した場合、D社の課題を示すと考えられる財務指標を2つ、D社が優れていると思われる財務指標を1つ取り上げ、それぞれについて、名称を(a)欄に、財務指標の値を(b)欄に記入せよ。

 

土地および建物・器具備品について、投資額6年後の売却価値およびそれぞれの当初投資時点における現在価値はいくらか。

 

以下の損益予測に基づいて、第庵3期の予測損益計算書を完成させよ。なお、利益に対する税率は30%とし、損失の場合には税金は発生しないものとする。

 

事例1~3との違い

  • 与件は文章量が少なく財務諸表がメインとなっています。
  • 他の事例ではSWOTを拾うことが重要でしたが、事例4は財務諸表が中心の問題構成となっているため、与件に書かれているSWOTはあまり重要性が低いです。
  • 全ての問題を解こうとすると時間が無くなるため、どの問題を解くかという問題の選別も重要になります。

 

過去問は、(一社)中小企業診断協会にて配布されていますので、ぜひ一度ご覧ください。

 

 

 

 

事例4の解き方(コツ)

二次試験の事例4は、設問1の経営指標と、最終問題をいかに解けるかが合否の分かれ目になります。

 

無理にマイナーな指標を選ぼうとせず、みんなが書きそうな指標をちゃんと選べるかが重要です。

 

事例4が難化した年度は設問2や設問3の問題を解くことが出来ずに、設問1の経営指標と設問4の最終問題だけで合格した方もいます。したがって、得点できる問題でミスなく確実に正答できるかがとても重要になります。

 

 

与件文の読み方

与件の文章は短いです。1~2程度で、事例1~3に比べて文量が少ないです。

 

基本的にはあまり与件の文章が設問に直接関係がある問題は少ないですが、たまに最終問題などは与件の内容と絡めた回答にした方が良い場合があります。

 

そのため、強みや機会などには他の事例同様に線を引きながら読みましょう。あまり量がなく、深読みする必要もないので、すぐに読めると思います。

 

 

設問分の読み解き方

設問分もシンプルです。基本的にはあまり深読みする必要はないのですが、1問目だけは注意してみましょう。

 

指標をいくつ書かせるのか、コメントもありなのか、その企業にとって良い指標を書くのか、悪い指標を書くのかなどを検討する必要があります。

 

例えば「特徴を表す3つの指標を書け」という場合、良い指標と悪い指標どちらを書くべきでしょうか。

 

問題の内容にもよりますが、良い指標を3つ書くのではなく、1つは悪い指標も織り込んで回答する方が望ましいと思います。設問1は重要なので、ここだけは慎重に検討して書くようにしましょう。

 

 

解答の書き方

経営指標については、3つの書く場合は「収益性」「安全性」「効率性」の指標をそれぞれから書いた方が良いと思います。

 

2問目以降は、空白に計算式を書かせる問題があります。そのような場合は、どのように解いたか計算式を残すようにしましょう。

 

計算過程で部分点をもらえる可能性がありますので、しっかり計算プロセスを残す癖をつけましょう。

 

 

事例4の勉強方法

DCFやCFや損益分岐点などの簡単な計算は確実にできるようにしましょう。

 

私はTACの事例4の特別講習を受講しました。ゴールデンウィークにやるのと、直前にやるのと選ぶことが出来ますが、直前に受けることをお勧めします。

 

計算問題は暫く解いていないとミスをしやすくなるので、是非、事例4については直前まで練習問題を解いてください。

 

 

経営分析の勉強方法

経営指標については、過去にどのような指標が出てきたか、設問1だけを過去5年分解いてみると傾向がみえます。

 

そうすると、あまりマイナーな指標を選ばせる問題はほとんどないという事が身をもって感じるはずです。

 

私は、一年目に2次試験を受けたとき、ちょっとマイナーな経営指標を記載してしまいました。結果、得意のはずの事例Ⅳが足を引っ張って、あと5点足りずに落ちてしまいました。

 

経営分析の設問は、みんなが書きそうなオーソドックスな指標を書けば大丈夫です。難しい指標の場合は、みんなが出来ないため、差がつかないと思います。あまり深読みをせずにシンプルに考えましょう。

 

 

損益分岐点分析の勉強方法

損益分岐点は自分でグラフを書いてみると理解できます。また、そのグラフを使って他人に説明できるようにしましょう。

 

そのグラフをしっかり理解できていれば数式を思い出すことが出来ます。あとは、練習問題を何問か解いていけば、同じ問題が出たときに解けると思います。

 

 

プロダクトミックスの勉強方法

プロダクトミックスは管理会計の醍醐味です。まずは限界利益、貢献利益について説明できるくらいに理解しましょう。

 

その上で、何が変動費か、固定費か、共通固定費かをしっかり認識しましょう。この変動費か固定費かは与件や設問文に記載されているはずです。

 

そして、生産キャパや制約条件は何かを整理します。それらの中で何を作れば一番儲かるか、優先順位をつけて回答を作りましょう。

 

捻りのない、簡単な問題だった場合だと、外すと差がついてしまうので、基礎はしっかり準備しておきましょう。

 

 

期待値の勉強方法

基本的な期待値の求め方の数式は頭に入れておき、解けるようにしましょう。ただ、実際の問題では複雑化して出題することが多いため、そのような場合には後回しにして捨てても良いと思います。

 

 

デリバティブの勉強方法

デリバティブは為替に関する問題が多いです。一つ一つパターンを整理してノートにまとめることをおすすめします。

 

事前に、輸出企業の時は円安が良いのか、円高が良いのか、プットが良いのかコールが良いのかを整理しましょう。ただし、輸出企業と輸入企業を両方覚える必要はなく、片方を覚えておけば「その逆」を連想できれば回答可能です。

 

デリバティブ問題は最終問題によく出題され、比較的得点を取りやすいので、是非理解しておきましょう。